色盲

2004年7月17日
 透明な髪の君が
 身体中に黒い痣を付けて
 白い綺麗な目から
 黒い涙流して
 黒い太陽が
 君を飲み込んで行くようだった。

灰色の世界

2004年7月13日
 黒い夜が明けて
 真っ白な朝日に目は眩んで
 君のいない世界は
 何時までも灰色のまま。

再生の白

2004年7月11日
 君に触れれば
 それだけで奇麗になれる気がした。

仮死

2004年4月19日
 眠るなら、森の中
 耳を塞ぎ、世界を遮断し
 これは悪夢だと思いながら
 次に見るものは
 どうかあなたの笑顔であるように
 闇に埋もれる。

嘘つき

2004年3月23日
 口先だけの戯言なのに
 罪悪感が芽生えるのは
 あなたの白さが
 余りに眩し過ぎるから。

素描

2004年1月14日
 真っ白なキャンバスに
 線が引かれて、大地が出来て
 空が出来て、花も咲いて
 最後に君が居たけど
 結局僕は描かれなかった。

吸血鬼

2003年12月3日
 切り付けた所から
 赤い蜜が甘い匂いと共に滴り落ちて
 僕を誘っているので
 とりあえず今は何も考えずに
 その唇に口付けた。

深淵

2003年5月6日
 目を閉じて、想いを反芻してみる。
 それは、どんどん塗り替えられて、膨らんで
 だんだん鮮明さを取り戻してゆくけど
 決して前と同じになんかならない。
 私とあなたの間には
 もう埋めることの出来ない溝が深く隔てられているのだから。

白い手

2003年4月29日
 差し出されたその手が
 あまりにも白く、細かったから
 触ったら穢れるような気がして
 手を伸ばすことを躊躇った。

紅 

2003年3月14日
 真っ白な壁に塗られた赤
 驚くほど鮮明なそれは
 白をどんどん侵していき
 君を見事に染め上げた。

再来

2003年2月23日
 いつのまにか、色褪せてしまったあの光景は
 ふとした瞬間に、急激に色付いて
 そしてまた、僕の心を激しく掻き乱すのだ。
 君といた、思い出を連れて。

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