きみの、その、中途半端な優しさが
僕を哀しい存在にする。
(どうせなら、徹底的に奪えばいいのに)
悲しいくらい何もない僕は
絶望に似た幸福と一緒に
唯一を探しています。
月が傾いた夜に
独り善がりな愛は見透かされた。
十月の雨は僕らを冷たくするばかりで
そこに救いなんてなかったね。
星になった
君の願いに
届かない僕の手は
砂に還るだけ。
いつもより
穏やかに過ぎて
もう過去なんだと
思い知った。
驚いて
嬉しくて
落ち着いて
落ち込んで
また驚いて
麻痺して
哀しくなって
強がって
寂しくなって
切なくなって
そしてまた恋しく思う。
僕の小さな世界は
終わりのない悲しみに溢れ
悲しみを終わらせる為に
世界の終わりを願った。
目を閉じる寸前に見たものが
あなたにとって幸せなもので
安らかに眠ったことを
願うばかりです。
真っ白な贖罪を身に纏い
作り物の空の下
罪で出来た道を上に
黒い烙印刻み込んで
鮮やかすぎる赤い花を
両手いっぱい摘み取って
冷たく光る希望と共に
そしてあなたに捧げましょう。
あなたに祝福を。
そして、私の分まで泣いて下さい。
この声が
雑音のフィルターに紛れずに
あなたに届くのなら。
この耳が
絶望や希望の中から
あなたの声だけ聞けるなら。