イエロー

2009年4月3日
 細い指
 柔らかい髪
 綺麗な声
 優しい微笑み
 あなたが好きだと言ったもの
 全部なくなってしまったら
 もう要らないんだろうね。

シアン

2009年3月24日
 ぽつんと落とされた痛みが
 じわじわと根を張って
 悲しみになる。
 この虚しさを
 君も味わったことがあるのかな。
 誰かを想って泣くのかな。
 

マゼンタ

2009年3月20日
 ゆっくりと滲みこむ
 毒のように
 気付いたときにはもう
 手遅れだったなら
 君の瞳をまっすぐ見て
 言えたのかな。
 くすぶり続けるこの想いを。
 何でも棄ててきた
 その末路がどうなるかなんて
 怖くて訊けなかった
 だからわからない
 どうすれば護れるのか
 怖くてたまらないよ。

赤い靴

2006年9月23日
 窮屈な靴に押し込めた
 臆病な私
 何も刻まれなかった肌を
 掻き毟った爪痕が赤く腫れ上がって
 まるで出来の悪い悪夢みたい。
 見たくもないので、死ぬまで踊るわ。

真っ赤な嘘

2006年5月1日
 膿んだ傷に爪を立てられても
 痛みなんて知らない顔して
 口紅の跡のあるあなたの言葉を
 今日も微笑って信じてあげるよ。

葉脈

2005年12月16日
 確かに感じる
 白い陽射しに
 誘われた風が
 透ける葉を揺らして
 僕に世界を伝える。

2005年12月9日
 とても残酷なその手は
 時々誰よりも温かくて
 流した涙は
 落ちて黒い染みになった。

萌黄

2005年8月22日
 あなたの紡ぐ
 優しいみどりの言葉が
 追憶の彼方へ誘う。
 もう、堕ちていくのを止められない。

エメラルド

2005年7月9日
 あなたは綺麗な翠色
 目にとても優しいから
 涙は頬を伝ってしまった。

紅月

2005年6月20日
 握り潰された
 君の涙で
 赤く濡れた月
 僕の両手も
 あの色に染まればいい。

約束

2005年4月5日
 視界を覆う
 花の淡い白
 散る頃に
 夜の衣を身に纏って
 僕を攫って。

梅 

2005年3月19日
 君の残り香に似た
 薄紅の花に囲まれる。

人形

2005年2月12日
 誰よりも汚れているであろうその手は
 痛いくらい真っ白だね。
 本当の汚れを知らないんだ。
 だから誰も掴めない。
 黒く塗り潰しても無駄だよ。
 目に焼き付くほどの鮮やかな赤でないと。
 空に伸ばしても
 指先が青く染まるだけ。
 神様さえ嫌うその手を
 僕が掴んであげるよ。
 そして透明な瞳が僕を映したなら
 とびきり醜い愛をあげるよ。

救世主

2005年1月8日
 君が汚れていると思っているその手で
 救い出して欲しかった。
 仰ぎ見た僕を
 あの頃の眩しい白のまま
 不安げに微笑む君に
 救って欲しかった。

罪 

2005年1月4日
 何もかも白い朝
 君を想って泣いた。
 許しだけを繰り返す君に
 嗚咽もなく涙は流れ
 僕は傷ついていることを知った。

椿 

2004年12月25日
 鮮やかなまま
 最後まで僕の手を
 すり抜ける。

雨宿

2004年11月10日
 指先は冷たい。
 吐く息は白くて
 青白い細い腕を思い出す。
 君はまだ来ない。

惑う橙

2004年9月21日
 沈む夕陽に
 赤く染まる横顔が
 とても綺麗で
 堕ちる予感がした。

黒い雨

2004年7月29日
 今日もまた空が泣いています。
 そういえばあの日も雨でしたね。
 あなたはきっともう覚えていないでしょうが。

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