堕ちるとわかっていても
汚し合う事しか出来なかったけど
愛されなくても、愛そうと思った。
自分勝手なあなたは
嘆きを振り撒きながら
見当違いの愛で私を包むのね。
背中合わせの僕たちは
手だけ握り合って
あなたはきっと幸せに笑っているだろうって
少し涙する。
腕を伸ばし、必死に拒絶する手が
縋っているようだったから
手放せませんでした。
曖昧になったあなたを欠片を
大事に仕舞って
忘れないうちにばら撒いて
必死になって掻き集める
そんな毎日。
鈍色の雲の隙間から見える
僅かな青空のような恋でした。
夢のような浮遊感
世界は流れるように色褪せて
鮮やかなのはただ一人。
落ちていく感覚に
快楽さえ覚えながら
底にいるあなたの笑顔に
目を奪われる。
僕はあなたの涙を知っている。
だけど僕の悲しみは誰も知らない。
僕はあなたを愛している。
この絶望を誰も知らない。
堕ちるほどに君は
輝きを増して
もう今更手放せないし
罠張ってたなんて、言えない。
これは、私のもの。
どんなに痛くても
何度棄ててしまおうと思っても
結局は戻ってくる。
これは私のもの。
誰にもあげない。
記憶はどんどん美化されて
目を覆ってしまう衝動はいつも。
届かない筈なのに
伸ばしてしまう手が浅ましくて
優しい拒絶の言葉が欲しいと
あなたの名前を叫びたくなる衝動は、いつも。
甘いだけの睦言を
子守歌代わりにして
それでも心の指す方向が
変わることは無いから
永遠は在るのだと思うのです。
冷たい唇滑らせて
鋭い愛を光らせて
深い傷を負わせて
痛みさえ忘れた僕は
ただ愛されたかっただけ。
ナイフみたいな鋭い愛で
乾いた傷口を抉って
束縛の証刻み込む君を
愛してしまっている僕は
やっぱり病んでいるんだと思う。
愛してしまった
願ってしまった
叶ったけど
愛されたかった
だから
綺麗な涙を流して
そしてさよなら。
喪いかけた君の歌。
思いは流れ
想いは凪がれ
空の彼方に向かい漂う
遠い遠い君の唄。
壊れかけた愛の歌。
月が哂って優しく照らす。
笑い声は何時しか嗚咽に
無言の悲鳴は今も胸に
今日も奏でる恋の唄。
光を映さない目は
空を求めて
冷たくなった指は
熱を求めて
空白になった私は
永遠を求めて
君を想う。
交わる音色
生まれた雑音。
融けあう悲鳴
離れた体温。
触れる唇
掠めた恋。
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