一日

2003年4月6日
 窓から光が零れる頃
 浅い浅い眠りに終止符が打たれる。

 耳障りな音と、何時から出来たのか知らない義務が
 疲れた身体に鞭を打つ。

 夢なんか願う暇すらない。
 さも馬鹿馬鹿しいと思わせるくらいに。

 機械のように淡々と働き、夢も見ないような眠りに就いて。
 ずっとそれの繰り返し。それが当たり前な、色褪せた毎日。

 さあ今日も、一日が始まる。

恋恋

2003年4月2日
 激情を隠し
 嗚咽さえ噛み殺して
 君に触れることを恥じた、憐れな恋。

別離

2003年4月1日
 冷たい腕で、君を抱きしめて
 もう離さないと
 祈るように囁く。
 別れは、すぐそこまで忍び寄っていた。

嫉妬

2003年3月26日
 今僕の中で渦巻いているモノは
 痛みと憎しみを伴い
 理性を総動員しても敵わない位強い
 激しい独占欲に塗れた激情。

今 

2003年3月25日
 遠い遠い色褪せた過去
 君の心は、まだそれに捕らわれていて
 決して僕を見ようとしない。
 今この瞬間、あなたを取り巻いている世界が
 一番鮮やかな事にも気付かないで。

空青

2003年3月24日
 夢中で、手を伸ばした。
 何故か無性に欲しくなって
 何度も何度も手を伸ばした。
 そうすれば、届くような確信があったから。
 空は、あんなにも遠いのに。

終焉

2003年3月20日
 言葉の本質も見つけられず
 唯一の勇気さえ何の意味も成さず
 ただ、侵されていくしかないというのなら。
 全てを今、此処で終わらせてしまおう。
 僕が僕で在るために。

永眠

2003年3月19日
 どうか、眠らせてください。
 目覚めなど要りませんから。
 現実は、厭と言うほど味わいましたから。
 どうか淡い夢を、どうか私に。

泡沫

2003年3月18日
 どれだけ叫び続けても
 その声は永遠に届かない。
 枯れるほど涙を流しても
 その想いは報われない。
 希望は、とうの昔に朽ち果てた。

哀願

2003年3月17日
 狭い牢獄の中
 手には鎖を、足には枷を
 目は隠され、口は閉ざされ
 壊れゆく意識のなか、最後に少女が望んだこと。
 安らかなる眠りを。
 醒めない夢を。
 願いは、儚さに消える。

失楽園

2003年3月15日
 目に見えるのは瓦礫ばかり
 聴こえるのは耳障りな雑音
 ふと触れたのは枯れた花
 そんな世界を、君は楽園と呼ぶ。

紅 

2003年3月14日
 真っ白な壁に塗られた赤
 驚くほど鮮明なそれは
 白をどんどん侵していき
 君を見事に染め上げた。

恋情

2003年3月13日
 「好き」なんて言葉で言い切れるほど
 安っぽいモノじゃないんだ。
 あえていうなら、殺してやりたいほど愛しい
 そんな想いが渦巻く激情。

黙殺

2003年3月12日
 純真な目で、君は夢を語る。
 その夢は、希望に満ちていて
 夢を語る君の顔も期待に溢れていて。
 きっと叶うモノだと信じてる。
 穢れを知らない心は、そう信じてやまない。
 僕は黙って君の話を聞いている。
 絶望を知っている僕は、ただ笑って聞いているだけ。

飽和

2003年3月8日
 別に満足してるわけじゃない。
 もっともっと、愛されたいと貪欲に思うのに
 なのに
 いつのまにか、溺れるほど恋してしまった。
 もうこれ以上、何もいらない。

梔子

2003年3月6日
 眩暈を覚えるような花の香りは
 麻酔のように僕を麻痺させていって
 僕の思考を奪っていって
 もう、君から逃げられないと思った。

囁 

2003年3月4日
 愛が憎しみに変わる瞬間
 それは甘美な囁きに
 耳を貸してしまった僕の過ち。
 だけど
 その引き金をを引いたのは、君という存在。

傍観

2003年3月3日
 ヒラヒラと舞い落ちた花びら
 その姿も一段と美しくて
 思わず目を奪われるけど
 どんなに綺麗でも
 いつかは人に踏まれてしまうモノだから
 今はただ静かに、見届ける。

傷 

2003年3月2日
 知らぬ内につけた傷はとても深くて
 同時につけられたこの傷は
 君を欲しがっているかのように疼く。
 どんな痕でも残していいから
 この傷だけは、一生癒えないで。

方程式

2003年2月28日
 ずっと思い描いていたモノ。
 当たり前のように君がいて
 当たり前のように君に恋してること。
 そして
 当たり前のように二人寄り添っていること。

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