君が笑顔で欺くから
僕は、陽に伸びる影に
全てを詰め込んだ。
軋んだ鼓動が聞こえないように
そっと耳を塞いだ。
無音の中でも響く声を
ずっと探した。
ある晴れた朝
光に透けた僕の痛みも
君のことも
もうどうでもいいと思った。
空がとても青かったので。
言えない言葉が増える度に
大人になったんだと
不器用な笑顔で僕に言ったね。
僕の声ではない
知らない音で
好きな言葉が溢れてる。
それで君が笑うなら
もう窒息してもいい。
狂おしい叫びを
雨がかき消した。
あともう少し、傍に居させて。
僕の想いが不要だとは思わないけど
僕の言葉はいらないと思うんだ。
何も変わらないと思った。
何も要らないと思った。
空が青いと、信じてた。
力なく項垂れる向日葵が
いつかの僕と重なって
途方に暮れた。
あなたの紡ぐ
優しいみどりの言葉が
追憶の彼方へ誘う。
もう、堕ちていくのを止められない。
太陽があるから美しい空を
私はただ眺めるしか出来なくて。
喋るたび
言葉が落ちていくので
この口を縫い付けた。
君はいくつ言葉を殺した?
言葉を一番信じてないのは
君じゃないか。
部屋の隅で
忘れられた人形が
今の僕のようで
君のかわりに
愛してると囁いた。
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