偽翼

2005年6月8日
 声も
 腕も
 体温も
 求める度舞い上がり
 空に翼を残して
 君は蒼に溶けた。

独白

2005年6月1日 独白
 暖かい日差しの中
 吹き抜けた風が鋭くて
 君みたいだと思った。

射影

2005年5月15日
 光を掴もうと
 無様に広げた指の影が
 君の顔を覆ったとき
 君は光を失くした。

蛍籠

2005年5月13日
 僕の声が届かないところで
 君は泣き叫び
 逃れたはずのこの腕に舞い戻り
 また僕だけの光になる。

遺書

2005年5月9日
 私が灰になったら
 どうか空に流してください。
 風に舞って
 私はやっとあなたに逢える。

独白

2005年5月6日 独白
 何もかも全部夢だと願いながら
 僕は目覚めるために眠る。

きみ

2005年5月4日
 きみのために
 なんて
 きみがかわいそうだ。

独白

2005年4月30日 独白
 何もわからない僕が悪いのか
 わからないことばかり言う君が悪いのか。

終着点

2005年4月28日
 風は止まったら終わりなんだよ。
 水はいつか枯れるんだ。
 君だって僕を置いていく。
 僕だって君を忘れる。
 永遠なんてないんだ。
 なのに彷徨う手が求めるのは何。

独白

2005年4月23日 独白
 夜に浮かぶ月の
 青白い光が私を照らす。
 思わず手を伸ばしたくなる清らかさで。

独白

2005年4月22日 独白
 青空の下を
 白い光を浴びながら歩く。
 全てを影に潜ませて。

紅涙

2005年4月20日
 人魚姫は嫉妬の炎に焼かれる前に
 海に沈んだのでした。

蛍火

2005年4月19日
 何度も空に還したはずの願いが
 また暗闇に火を灯す。
 触れば火傷してしまう
 愛しい熱を腕に抱き
 僕は静かに海へ沈んだ。
 だけど今でもまだ
 燻った想いは消えない。

桜雨

2005年4月15日
 優し過ぎる君は脆過ぎて
 もうその手じゃ空を覆えない。
 薄紅の目隠しを外された僕は
 光に舞う君の欠片に埋もれ
 か細い枝にそっと手を伸ばすよ。

呼吸困難

2005年4月11日
 呼吸の仕方が分かりません。
 だったら息さえ奪うほどの
 キスを下さい。

春陽

2005年4月8日
 生ぬるい春の日
 私だけはまだ冬で
 この冷たさが伝わるように
 いつか君がしてくれたように
 君を抱き締めた。

独白

2005年4月7日 独白
 埋まらない空白のために
 死んだ言葉に埋もれて
 君の声が聴こえない。

約束

2005年4月5日
 視界を覆う
 花の淡い白
 散る頃に
 夜の衣を身に纏って
 僕を攫って。

一輪

2005年4月4日
 まだ冬の心に花を一つ
 春が君に舞い降りた。

独白

2005年4月3日 独白
 困った顔をしながら
 それでも微笑んで助けてくれた。
 いつでも抱き締めたいのは君だった。

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