気付いたら愛してた。
気付いたら終わっていた。
そんな恋だった。
一人きりの夜
見上げた空があまりにも虚しいので
周りに音は溢れているのに
孤独を感じるので
もう棄ててしまおうと思った。
きっと届かないだろうけど
この声が枯れるまで
叫べばよかった。
甘くない珈琲に
ミルクを入れてあげるぐらいの優しさを君に。
自由になろうとして
初めて知ったよ。
愛されていることを。
雨の中
ぽつんと光る蛍光灯に
傘の中
二人寄り添って
別々の方向を見ているような
そんな恋を、君と。
じっと見ていて。
そして壊れたら
愛など囁かないで
きつく抱き締めて。
世界はぼやけたままでいいの。
あなたの笑顔は
もうずっと前に
僕の網膜を犯してる。
優しく頬を撫でて
優しく抱き締めて
優しく笑うのに
どこか不安。
君がいないこの部屋で
ただひっそりと
君を愛すよ。
いつも見ているからわかるよ。
視線はいつも僕を素通り。
僕の世界は、恐ろしく脆い自由の上に成り立っていて
矛盾を生きてる今
僕はただ雨に打たれるまま
温かさに目を閉じる。
どこかで冷静で
でもどうしようもなくて
狂いそうなんだ。
君がいない夜から。
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